クロモリ Wレバーの6のメリットについて徹底分析 クロモリ好きの若者が語る
初めましての方は初めまして。他の記事を読んでくださった方はお久しぶりです。
えんじと申します。
以前にクロモリの10のメリットについて記事を書かせていただきました。
よろしければ先にそちらをお読みください。
bicycle-efficiency.hatenablog.com
みなさんはWレバーという変速機をご存知ですか?
こんなものです。
ツーリング車などのクロモリフレームによく付いているイメージではないでしょうか。
今でもジオスやビアンキではwレバーが取り付けられたクロモリロードバイクが販売されてますね。
スポーツバイク全体を見るとwレバーの自転車なんてものは虫の息ですが、根強いWレバーファンやマニア、オタクはこの世に密やかに存在し続けています。
Wレバーを使ってみたい人や、wレバーなんて骨董品だろ?笑 今更使う意味ないじゃん笑笑 みたいに思っている方は是非読んでみてください。
自転車にはこう言う世界もあるんだなぁと言うことがわかると思います。
6のメリット
一気にギアをアップダウンできる
シマノのSTIレバーやSISですとカチカチとクリックをして変速しますよね。ギヤを軽くする時なんかは一度に変速できる段数が限られていると思います。
Wレバーはそんなことは関係ありません。
wレバーはレバーを引くだけですので、一瞬で最小ギヤ、最大ギヤを行き来することが可能です。
信号などで停止する時、左レバーを進行方向に倒すことで瞬時にフロントがインナーに落ち、発車をよりスムーズに行うことが可能です。
上り坂の直前にリヤを瞬時に軽いギヤに変えることも可能です。
かく言う私はフロントシングルでWレバーを使っております。
フロントシングルの場合でも、停車時に右レバーをガッと引くと一瞬でローギヤまで入ります。
ですがみなさんはすでに信号などで止まる際はギヤを軽くしていると思います。
これを読んでこう思われた方もいるでしょう...
停車時や上り坂前はSTIレバーでフロントディレーラーをインナーに入れて軽くすればよくね?と。
その通りです。
ですがフロントシングルの時やFDが不調の時はリヤディレーラーを一気にトップやローに持っていけるのは魅力的でしょう。
そして次のメリットへ話が繋がります。
フロントディレーラー、リヤディレーラーの調整が簡単(フリクション式)
Wレバーにはインデックス式とフリクション式があります。
カチカチと変速する方がインデックス式
抵抗無しに無段階で動くものがフリクション式です。
フリクションはレバーを倒した分だけワイヤーを引くのでRD.FDの動く幅さえネジで調整してしまえばあとはワイヤーを張って調節終了と、細かい調整が必要なくとても簡単です。
シマノのSTIレバーやラピッドファイア、カンパニョーロのエルゴパワーなどと比較して細かい調整があまり必要ないのでとても調整がしやすいのもメリットですね。
ワイヤーを通し直して、一段一段変速調整をして、途中でギヤが中飛びするからアジャスターボルトを1/4周回してワイヤーを張って...
そんな面倒な作業は必要ありません。
レバーは大胆かつ寛大なためそんなまどろっこしいことなど気にしません。
まあまあワイヤーが張っていて、FDやRDの動く範囲が正しければそれで終わりです。
中には
右レバー(RD)がインデックス式で左レバー(FD)はフリクション式と言うものもあります。
デュラエース 7900のWレバーはそのタイプです。デュラ系は大体そうだったりします。
右レバー
左レバー
中にはインデックスとフリクションを切り替えて両方使えるようなシフターも存在します。対応力があって良いですね。
因みに、デュラエースの7800系はフロントはフリクション式、リヤはインデックス式とフリクション式を切り替えられるようになっているという神構造です。
変速回数が減ることでストレスが減る
こちらも個人的な見解です。
ダウンチューブにWレバーがあるので変速するよりもハンドルから手を離さないことを優先することが増え、変速回数が減ります。
脚の回転に合わせてギヤ変速をするのではなく、自分が回しやすいギヤ比を覚え、そのギヤをなるべく変えずに脚を回すようになる、かもしれません。
フリクション式の場合は細かい変速をすることが減るので、自分が一番維持しやすいギヤ比を自然と覚え、それに合わせて変速するようになりますね。
これが現代や変速機との走行面での大きな違いなのではないでしょうか。
STIレバーやエルゴパワーなど現代のデュアルコントロールレバーは脚の回しを一定にするため細かなギヤシフトを必要とします。
その方がより安定した効率的な走りを可能とするからです。
Wレバーユーザーはレースよりもツーリング系の方にベクトルがあります。
忙しく変速せずにゆったりと走るのにwレバーは向いているのかもしれません。
要するに余計なことを考えずにぼーっと走るのには最適なわけです。
ですが、こまめに変速をして脚の疲労を少しでもなくすような走りをする方も多くいらっしゃるので一概にこれ!とは言えませんが、wレバーユーザーの中にはこういった考えの人もいる、ということをわかっていただけると筆者も嬉しい限りでございます。
余談ですが、
手をダウンチューブに持っていくのが億劫になり、何をとち狂ったか膝変速などということをする輩も存在します。
名前通り膝でレバーを蹴って変速します。
蹴ってレバーを倒すため、軽いギヤから重いギヤに変えることしかできません。
ですので蹴りが強いとギヤが一気に変わり、ペダルが重くなり脚が止まります。ここが膝変速の難しいところです。あと普通に膝が痛いです。
余談でした。
STIやエルゴパワーに比べて安い
Wレバーは安いもので5000円程度、デュラエースでも8000円に届かない程度の値段です。
ENE CICLO W-SHIFT LEVER
●パワーラチェットNon Indexタイプ
●10段まで対応
●価格 ¥5,000(ペア
SHIMANO SL-7900 左右レバーセット 2/3(フリクション) X10S SL-7900
参考価格: | ¥ 8,650 |
価格: | ¥ 7,205 |
OFF: | ¥ 1,445 (17%) |
それに10000円程度の高級なブレーキレバーを揃えると18000円です。
GRAN CONPE
GC EVO Lever
●重量:300g
●価格 ¥9,400(ペア)
TRP RRL SR
The RRL SR is a classic looking single speed road lever.
List price |
SHIMANO 105 R7000のSTIレバーが定価で25326円とありましたので、7000円程安いことになります。
名前だけを見ればwレバーはデュラエース、なのに安いのです。
安いことをきっかけにWレバーに手を出してみるのもありでしょう。
きっと違う楽しみ方を見出せるはずです。
自転車の転倒時に破損し辛い
STIレバーやエルゴパワーの場合、落車をしたり自転車を倒した時にレバー内のラチェットなどが壊れて変速しなくなってしまうことがあります。
普通に故障です。
ですがwレバーは基本的にダウンチューブに取り付けられているので、転倒時に直接打撃が加わることが少ない、
故に壊れにくいです。
構造がデュアルコントロールレバーより簡単なことも壊れにくい要因でしょう。
長期的に使うことを考えると壊れにくいクロモリフレームとも相まってより長く使え、愛着が湧き、所有欲を満たしてくれることでしょう。筆者は満たされています。
フォーク抜き輪行がやりやすい
これはメリットとしてもとても大きいです。
シフターがダウンチューブに存在し、ハンドルに付属している部品がブレーキレバーだけになります。
シフターがハンドル周りにないだけでフォーク抜き輪行をする際にとても楽になります。
ブレーキワイヤーのたいこ受け部分に割りが入っているものであればレバー側からワイヤーが抜けますので、フォークからステムごとハンドルを抜いてしまえばハンドルをフレームから完全に分離することができます。
とても大きなメリットではないでしょうか。
以上がWレバーを使う6のメリットです。
深く掘り下げて見ると意外にあるものなんです。
ですが一番のメリットは
美しさ
ではないでしょうか。
やはりファンの心をつかんで離さない要因はこれでしょう。
今回はWレバーの性能面でのメリットということで書かせていただきました。
以上です。
他にもクロモリに似合うブレーキレバーについて記事を書いてますので、よろしければそちらのほうも読んでいただければより、クロモリへの愛が深まるのではないでしょうか。
bicycle-efficiency.hatenablog.com
御閲覧ありがとうございました。
質問やコメント等、お待ちしております。
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卒業制作の自転車完成しましたー。コンセプトは"和モダン"です。入学時に宣言した"伝統技法と自転車の融合"を果たせたので個人的に満足です。 pic.twitter.com/62hkTqKaNu
— えんじ@和と自転車 (@enjiblossomlily) 2020年2月10日