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クロモリと神社と革と

某自転車専門学校卒業後、某自転車メーカー開発へ。クロモリや革、神社のこと話してます。

クロモリロードバイク 2つのデメリットを徹底分析。自転車専門学生が語る。

お久しぶりです、えんじです。

 

前回はクロモリロードバイクの10のメリットについて徹底解説しました。

 

 

bicycle-efficiency.hatenablog.com

 

 

今回はクロモリロードバイク2つのデメリットについてオブラートに包まず分析していきます。

 

 

 

 

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メリットに比べてデメリットは1/5と少ないように感じますが、大事なのは量より質です。

 

 

おそらくこのデメリットというものを追求していくことでなぜクロモリフレームが時代の流れに置いていかれつつあるのかがわかると思います。

 

 

さて、

 

クロモリの欠点

 

 

 比重が大きく、初速が遅れる

 

 

 

 

 

比重が大きい、要するに重いです。 パイプによってはカーボンに匹敵するレベルの があったりというものがありますが、一般的なクロモリフレームでの話です。

 

 

重いが故に、カーボン、クロモリと同ギア比での初速(漕ぎ出す瞬間の速度)を比べた場合、体感的にクロモリの方が遅く感じます。

 

 

初速が遅い=コーナリングからの反応、坂での反応も遅れる

ということになります。

 

 

 

オシャレ重視マンの私とは違ってレースに全振りしてるレーサーの友人に乗り心地を伺ったところ

「振りの重さが圧倒的に違う。踏んだ力が脚に帰ってこない。」

という意見を頂きました。

 

踏み込んだ瞬間にクランク周りがしなることで力が逃げ、結果的に反発が脚に帰ってこないというわけです。

 

 

しなりを利用して振り子のように走る、とよく聞きますが、

 

果たして本当にしなりによる応力が推進力に変わっているのか甚だ疑問でしたので、デメリット入りいたしました。

 

 

 

それと私はクロモリに関しては断固としてアンチ振動吸収性ですので、しなりを推進力に変えられなく、なおかつ振動吸収性もないといよいよ性能面でのメリットが丈夫さ以外見当たらなくなってきました。

 

振動吸収性については10のメリットの記事で触れているのでそちらを参考にしていただければと思います。

 

クロモリ ロードバイク 10のメリットを徹底分析。クロモリ好きが語る。 - クロモリと神社と革と

 

 

 

続いて

 

 傷口や内部が錆びる。

 

 

長期的に使えるが故の弊害でございます

 

転倒や長年の使用により塗装が剥離し、そこへ雨や海風の追撃によりサビが生じます。

 

一度内部から錆びてしまうと錆びを取り切ることは難しく、変形や破損につながる恐れがあるのでデメリット入りです。

 

雨の中走行したあとにはきちんとフレームについた水分を拭き取りましょう。この一手間だけでフレームの持ちが変わるはずです。

 

ただ、普通のクロモリフレームは内部にリン酸皮膜処理というサビを防止する処理が施されているので、普通に使用している分には錆びることはあまりありません。

その場合おそらく先にチェーンが錆びます。

 

 

 

 

以上の"重い""錆びる"が大きな二つのデメリットになります。

 

 

 

 

 

なぜクロモリフレームのロードバイクが少なくなってきているかもうわかりますね。

 

 

カーボンの方がレース的な性能面では上なのです。

 

 

多くのロードバイク乗りが性能面を追求したこと、錆びずに軽く丈夫な素材としてカーボンが台頭してきたことにより、昔ながらのクロモリフレームは時代の流れとともに忘れ去られつつあるのです。

 

 

クロモリラブの私、えんじの認識でさえクロモリはコンビニ弁当の中でいう漬物的立ち位置です。

 

ちなみにハンバーグ、唐揚げなどの主役のおかずはカーボン。

量の多い白米アルミでしょうか。

 

 

 

ちなみに私は大の漬物好きでございます、と。

 

 

こんな今日1番でどうでもいい情報を垂れ流したところで、この記事は以上になります。

 

 

 

 

 

 

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クロモリ ロードバイク 10のメリットを徹底分析。クロモリ好きが語る。

 

 

えんじです。

 

前回はクロモリ、マンガンモリブデン、ニッケルモリブデンについて説明しました。

 

クロモリ、ニッケルモリ、マンモリの違いとは?? クロモリロードフレームについてもう一歩知る。 - クロモリと神社と革と

 

 

今回はクロモリのメリット、デメリットについて徹底分析したいと思います。



 

 

 

 

 

 クロモリ10のメリット

 

 

 フレームがしなやか

 

 

クロモリはアルミやカーボンに比べてしなやかです。


ペダルを踏み込む際フレーム全体がグイッとしなります。

 

しなった後は金属が元に戻ろうとする力、反発力が働くため、しなりを動力として走ることができます。

 

このしなりが生き物のような走りを実現し、フレームと一体になって走っているように錯覚します。

 

 

 

 

 

 

  • 振動吸収性が良い

 


確かに、アルミなどに比べれば振動吸収性は良いです。

 

 

 

 

こちらをご覧ください。

 

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左から二つ目の項目、縦弾性係数が振動吸収性に直結しています。数値が高いほど振動吸収率は良くなります。(自転車探検!から抜粋。)

 

低炭素鋼と並んでクロムモリブデン鋼が一番になっていますね。 


ですがこれはあくまでも数値。


 "しなやかなフレームは乗り心地が良いとされているが、サドルおよびタイヤなどが乗り心地に与える影響に比べると、その影響は大変小さい。フオークまたはリムとスポークが乗り心地に与える影響よりもやや小さい。具体的には、 サドルを取り外し、立管に垂直荷重を加えて測った各部の縦方向変位データは次のようになっている。
合計変位を100%とすると、

フレーム2%、

ホイール(リムとスポーク)3%、

フォーク4%

そしてタイヤ91%である。 " (自転車探検!から抜粋。)

 

この記述を見るとフレーム自体の振動吸収性は走行面ではさほど影響がないことがわかります。

実験結果に基づく記述ですので信憑性は高いです。

 

詳しくはこちらをご覧ください。

jitetan.com

 

クロモリフレームで走っていて「振動吸収性が良い!」と体感する要因はタイヤ空気圧の調子やサドルのクッションの効果であって

"殆どフレームの成果ではない"ということです。

 

クランクに力を入れた際に発生するしなりの面白さはありますが、実際に振動吸収性を高めたいのならばサドルやバーテープをクッション性の高いものにするなり、グローブをするなりした方が効率的ですね。


「振動吸収性の良さ」をクロモリのメリットにあげるかどうかとても迷いましたが、数値的にはアルミより優っていたので記述しました。

結局振動吸収性はカーボンが一番です。

 

 

 

 

 

  • アルミやカーボンに比べて寿命が長い

 

 

カーボンフレームやアルミフレームは耐用年数が平均して15年ほどと言われています。

 

紫外線による経年劣化(カーボン)や金属疲労(アルミ)によって徐々に蝕まれていきます。

 

ですがクロモリは耐用年数が非常に長いです。

普通のクロモリロードバイクでしたら、サビに気をつけ丁寧な手入れを続ければ半世紀は乗り続けられると思います。


長い時間乗り続けられるということはその分自転車を丁寧に扱っている証拠なのかもしれません。。(ぞんざいに扱っても案外長持ちはします)

 

 

 

 

  • アルミやカーボンが壊れる衝撃にも耐え得る強度

 


クロモリといえば丈夫さが売りですよね。


落車をしてしまった際アルミやカーボンに比べてクロモリの方が破損し難いのは事実です

 

 

ではどの程度丈夫なのか。

もちろん下りなどで事故を起こせばクロモリフレームでも曲がることもラグの根元からバキっと折れることもあります。
ですがカーボンやアルミでは壊れていたであろう衝撃に、クロモリならば曲がるだけで破断せずに耐えてくれるかもしれません。


そうすれば新車購入ではなく修理で済み愛車を失わなずに済むかもしれません。そんなここぞという時に頼れる素材がクロモリなのです。

 

 

 

  • フレームの修理が可能

 

 

いくらクロモリでも落車やサビによって凹んだり曲がったり破断することはあります。


そういった際に、凹んだ部分を引っ張って元どおりにしたり、曲がったり折れたパイプを根元から引っこ抜いて新しいパイプにすげ替える事で修理が可能です。

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はじめて買った愛着のあるフレーム、長年寄り添ってきたクロモリフレーム破断してしまい、泣く泣く新しいフレームを購入...なんてことにならないわけです。

 

 

調べてみると、修理費用はトップチューブ、ダウンチューブの差し替えが¥30,000前後のところが多かったです。あくまで参考金額になります。


溶接時に塗装をはがさなければいけないので再塗装代で¥40,000と仮定すると、合計¥70,000で修理が可能となります。こちらもあくまでも参考数値です。

 

修理費+aで新車を購入できるじゃん!と考えるか、大事な愛車を失わずに済む!考えるかは個人の自由です。

 

因みに、フレームが破断する場所は溶接跡付近多いです。

 

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溶接部分は丈夫なのですが、溶接部分の周りが溶接時にパイプに加わった熱で脆くなって折れてしまうようです。

 

これを読むと「クロモリって折れるの...?」という気にならなくも無いですが、安心してください。余程のことがない限り折れません

 

事故が起きた際、真っ先に曲がるか折れるかする場所が溶接部分の周りという話です。

 

 

最近ではカーボンも修理可能な場合が増えてきました。カーボンドライジャパンさんやその他各社がカーボン修理を請け負ってくれますね。

 

 

 

 

  • フレームオーダーの際の自由度が高い

 

 

クロモリはオーダーメイドが可能です。

フレームビルダーさんのお店で実際にフレームに使用するパイプの種類、ラグの有無を選べたり、フレームの形状を自分の体型に合わせて自由に変更することができます。

 

ここがまたフレームオーダーの面白いところです。ラグの種類にもお洒落なコンチネンタルカットやスタンダードなイタリアンカットという種類があったり、オリジナルラグを作れるところもあったりします。

 

コンチネンタルカット

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イタリアンカット



 

 

パイプに関しましても、丹下、コロンバス、カイセイ、レイノルズと様々なパイプメーカーがあり、その中にも様々な特性を持つパイプが数多くあります。

 

極薄パイプで軽量化を図ったり肉厚パイプで剛性重視にしたりできます。


パイプ径を細くして細身の美しいフレームに仕上げたりエアロパイプを使って空気抵抗を少しでも減らしてみたりといったことも可能です。


ツーリング車にしたいからダボ穴を多くつけたい、極限まで軽量したいから小物を全て取り除いた電動コンポ専用のフレームにしたいなど、例を挙げればきりがありません。


オーダーフレームですので勿論塗装も自由自在です。
ラグをメッキにしてみたり、一色塗装で統一感を出したり、いろんな色を使ってカラフルなフレームにしてみたりと可能性が広がります。

 

この自由度がオーダーフレームの魅力です。


お値段は安いところで10万円から、高いところだとパーツ代込みで100万円を超えるなんてこともあります。

 

 

 

 

 

  • 細身パイプやラグが美しい

 

 

 

私、えんじはこの利点を一番に推したいです。

 

何故ならラグフレームが大好きだからです。

BB周りの様子




 

最近のカーボンは殆どがモノコックフレーム(フレームが殻のように一体構造になっているもの)になり、細いパイプのフレームを見なくなりました。

 

アルミで細身のフレームを作ると剛性が足りなくなりフレームとして成り立ちません。
結果として細身の美しさを出せるのはクロモリやチタンのフレームになります。

 

モノコックフレームのカーボンフレームは美しいというよりもかっこいいという言葉が合いますよね。

 

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カーボンフレームはクロモリに比べて太いフレーム、見た目に相反して軽い、このギャップが魅力の一つでもあると思います。

 

 

 

ならば、細身の美しい見た目に相反して重量感のあるフレームも魅力の一つではないでしょうか?

 


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ごついカーボンフレームがかっこいいなら細身のクロモリは美しい、そう言って差し支えはないと思います。

 

 

 

 

  • ビンテージの魅力を楽しめる

アルミ、カーボンフレームは耐用年数が15年ほどなのでビンテージと呼ばれるまで熟成されたものが少ないです。

 

長い年数を壊れることなく生き抜くことができるからこそ、ビンテージとして新たな付加価値を得て皆に愛されることができるのです。

 

 

 

ビンテージが好きな友人に話を聞きました。

 

 

"昔の自転車はパーツを集めて、その互換性の辻褄を合わせるためのフレームを作ってた。 だからフレームは最後に決めるパーツ。"

 

"フレンチ規格はだるい…。28.6mmはフレンチ規格では端数を切られて28mmのパイプになってることがある。

だから、例えばユーレー、ジュビリーのフロントディレイラーでは28mmのバンド28.6mmのバンドのものがある。


(ボルトの長さ、ワッシャーの幅が変わる、これはサイズを見分けるだけのもの。)

 

ビンテージ風は現行品パーツに互換性がある。

 

ビンテージは廃盤のもの。パーツの互換性がないものが多いから、フレームを1から作らなきゃだめだったりする。


そうなると、ビンテージパーツが好きだからそれを使うためにクロモリに乗る。それが似合うからクロモリを使う。

 

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面倒なところを含めてビンテージ自転車の味であり魅力なのでしょう。

 

昔から自転車屋を営んでいる店主から聞いた話では、

昔のユーレーやサンツアーなどのパーツは、今の時代でいうシマノSORAやTIAGRAがただ歴史の流れに置いていかれ、その時代にとり残されただけのものという認識らしく、古いパーツにそこまでの価値を見出していませんでした。

これもジェネレーションギャップなのかもしれません。

 

 

今私たちが当たり前のように目の当たりにしている105やアルテグラデュラエースもあと50年ほど経てばビンテージの部類に入るのでしょうか。もしそうなら時代が来るのなら楽しみです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  • 速度の概念に囚われずに新しい走りを見つけられる

 

初めてロードバイクを買う人でクロモリのフレームを買う人はレースに出る目的で買う、というよりサイクリングやポタリングを楽しみたい!という理由での購入の方が多いのではないでしょうか。

 

私、えんじも初めはアルミの軽量フレームに乗っていましたが、速度よりも大事と思えるものを見つけたのでクロモリに乗り換えたというのがあります。

 

自転車から見える景色や田舎ののんびりとした空気感、軽やかな鳥の鳴き声、ひんやりした地面に晴れ渡る空。

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ただひたすらタイムを縮めるために走る、横にいるやつに負けたくないから走る、これも走るには十分すぎる理由ですしとても崇高です。

 

ただ、競争心からかけ離れた違う魅了がある。

少し視点を変えるだけで見えてくるもの、感じるものが一転する感覚を味あわせてくれるのが

クロモリ、鉄の自転車なのかもしれません。

 

巡航速度が何kmだとか1日の走行距離が何キロオーバーだとか摂取カロリーがいくらだとか空気抵抗がどうとか、気難しいことなんて忘れて馬鹿みたいになにも考えずに走るのも楽しいぜということです。

 

 

 

 

 

  • アルミと比較して同等、もしくは安い値段帯(オーダーやビンテージを除く)

 

エントリーモデルですと、クロモリは比較的安価に購入することができます。

 価格帯は¥150,000前後のものが比較的多い印象です。

¥100,000を切るものも数多くあります。

 

特にラグを使わないラグレスのフレームはクロモリの中でも安いものが多い印象があります。(トップグレードクロモリパイプと高級コンポーネントが使われているものはラグだろうとラグレスだろうと高いです。)

 

 

 

エントリーモデルのラグフレームはラグレスよりも高価なものが多くなりますがカーボンロードバイクと比べて安価での購入が可能です。

 

 

 

 

 

 

 

以上がクロモリ自転車のメリットとなります。

 

 

 

 

筆者は主にクロモリロードやモダンクラシックな自転車についてよく話します。

 

クロモリロードに似合うブレーキレバーは何か、似合うクランクは何かなどクロモリについて筆者なりに研究しているので、よろしければそちらの記事も是非ご覧ください。

 

 

 

 

デメリットについての記事はこちらから。

 

bicycle-efficiency.hatenablog.com

 

 

クロモリロードに似合うシルバークランクのオススメはこちらです。

 

安いものから超高額なものまで、聞きなれないメーカーもございますので是非ご覧ください。

 

bicycle-efficiency.hatenablog.com

 

 

 

 

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フルーティな香りがする本革でキーケースを製作。

こんにちは、えんじです。

 

いつもは自転車や神社についてブログを書いているのですが今回は純粋な革細工、レザークラフトです。

 

 

 

作品はこれ! 

 

 

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こちらはキーケースになります。

 

このキーケースの制作過程をざっくりとまとめてみました。

 

  

 

 

使う革はこちら。

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取扱いレザー::革(レザー)卸売・サンプル販売のウィンズファクトリー

 

ウィンズファクトリーさんで扱っている本革ピエロラックスという牛革を使いました。

 

この革はなめす際にミモザ、ケブラチョなどの植物の他に牛脂を使っているそうです。

それゆえかどうかはわかりませんが、とても柔らかい革です。

 

そしてそこに特殊なエッセンスを混ぜることでフルーティな香りを醸し出すことができる、らしいです。

特殊なエッセンスってなんでしょうね。

 

 

 

 

 

 

 

 

ウィンズファクトリーさんでピエロラックスを購入しました。

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この時点でとてもいい香りがしました。私はいい香りと感じていますが、癖が強いです。

 

 

 

 

革を購入したので、適当にキーケースの設計図を考えます。

 

 

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この設計図、本当になんの意味もなさなかったです。その意味のなさは後々革を切る瞬間にわかりました。

 

 

そもそも寸法自体使い物にならなかったので大体の形状を把握するためだけのものでした。

 

 

 

 

パスモの大きさをしっかりと計り直して、形状化。これは試しに床革で作ったものです。

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造形的には問題ありません。

ただ、パスモがピッタリ入る大きさなのですが、鍵が下からはみ出してしまいました

 

 

 

その改善点を踏まえて本番です。

 

 

 

まず規定の寸法を革にけがきます。

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切り出します。

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私はオルファの革切りカッターを使用しているのですが、最近切れ味が悪くなってきました。

 

 

オルファ(OLFA) 別たち 56B

オルファ(OLFA) 別たち 56B

 

 

研げばいけるのではと思い、研いでみたらまさかの切れ味が復活。

 

やったぜ!と思ってなんとなく刃を外してみるとまさかの両面に刃が...記載しておいてくれ。

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続いて

蓋部分のデザインです。

 

穴あけポンチで穴を開けます。

 

パターンをいくつか考えて床革で試作。

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ちょっと何か物足りない感じがあったので二つ目。

 

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派手すぎました。依頼主の人柄を考えるとこちらは合いません。

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このくらいがベストでしょうか。

控えめで、落ち着いた主張をしてくれるようなデザインを目指しました。

 

 

 

切り出した革に穴をあけます。

 

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切り出し忘れていたパーツを切り出して、そいつの裏に金蘭を貼り付けます。

 

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この時、金蘭の端がほつれてしまう事件が多発しました。どのように処理するのが正解かわかりませんでしたので、未処理。

接着して縫い付けるから大丈夫だろうと楽観的に考えています。

 

 

 

形的にはこんな感じ。

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バネホック、四連キー金具を打ち付けてかしめます。

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四連キー金具をかしめる時、革が薄すぎてかしめられませんでした。

ですので金具裏に革を挟んで厚みを増しています。

 

 

 

 

さて、

これで縫う準備が整いました。あとは縫って仕上げます。

 

 

 

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以前ステッチングポニーの跡が革についてしまったのでとりあえず応急処置として柔らかいタオルで挟み込んでみました。

見栄えはあれですが一応あとはつきません。

 

 

 

本体とカード入れ、ストラップ取り付け用のDかんを縫いつけました。

 

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あとはバネホックがついてる革と本体を縫いつけて...

 

 

 

 

完成です。

 

 

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質感はとてもしっとりとしていて、牛革キーケースのなかでは比較的柔らかいです

 

 

依頼主も喜んでくださったので製作者としては大満足です。

 

 

このキーケースの依頼は承っております。

 

価格 ¥3,500

 

ストラップは付属しませんので、ストラップが必要な方は別途購入をお願いいたします。

 

こちらがオススメです。8色のカラー展開があり、価格もそこそこ安いです。

 

 

 

 

ご依頼をされる方はツイッターinstagramにてご連絡ください。

 

 

 

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キーケースが完成した。革は牛革 ピエロラックス フルーティーな香りのする革。#革 #革細工 #ピエロラックス #革の香り #キーケース #レザークラフト #レザー #牛革 #タンニン #leathercraft #leather

 

クロモリ、ニッケルモリ、マンモリの違いとは?? クロモリロードフレームについてもう一歩知る。

どうも、えんじです。

 

私は専門学校でフレーム設計をしたり、クロモリフレームやクロモリフォーク、クロモリステムなんかを溶接したりしています。

 

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さて、

自転車のフレームは様々なもので作られますが今回はクロモリに焦点を当てます。

 

 

クロモリとは、

細身で前三角と後ろ三角があって細いやつです。

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こんなの。

 

 

スポーツ自転車ショップに行くと奥の方に小さいコーナーがあってそこにひっそりと佇んでいたりしますよね。

 

 

 

今回はクロモリの美しさの要因の一つ、細さ

についての話とクロモリの種類の話です。

 

 

 

 

 

  • そもそもなぜクロモリフレームはアルミフレームより細い?

 

 

この疑問を解決するにはまず、なぜアルミは太いの?という疑問をざっくり説明します。

 

アルミのフレームはクロモリのフレームに比べて太いのは共通認識だと思います。

f:id:rin_efficiency:20180511195147j:imageこちらがアルミで

f:id:rin_efficiency:20180511195221j:imageこちらがクロモリです。

 

 

1枚目の自転車の方が太いですね。

 

 

 

 

ではなぜ太いのか。

 

アルミはクロモリに比べて引張り強度が弱いです。

 

なので実際にクロモリパイプとアルミパイプを同じ径、同じ厚みで比べてみると、アルミパイプの方が耐久性が弱いです。 

同じ径のまま厚みを増やしても自転車として最低限の強度まで達しません。

 


薄さを保ったまま径を大きくすることによって自転車のフレームとして十分な強度が確保できます。

 

中身が詰まった細いアルミ棒中身がくり抜かれた少し径の大きい中空アルミパイプ、同じ重量の場合、後者の方が圧倒的に丈夫なのです。

 

更にいうと、四角柱よりも円柱の方が上下左右均等に引っ張られるのでより強度が出ます。角材ではなくパイプが自転車に使われる理由はここにあります。

 

 

また、アルミは軽量化も期待できる素材です

 

限界まで薄くし、薄くなった分だけ径を大きくする事で軽量化することができるというわけです。

 

 

 

要約するとアルミは引張り強度がないのと軽量化をするためパイプ径が大きくなります。

 

 

 

 

 

逆に考えてみるとクロモリは引張り強度があるので径を小さく、より細くできるのです。

 

径が小さく薄いパイプより径が大きく薄いパイプの方が技術的にも作りやすいらしいです。

 

クロモリでもパイプの厚みを薄くして径を小さくすることはできます。実際そういうパイプには特殊な焼き入れ加工などがされていますね。

 

 

 

ここまではクロモリが細い理由についてのお話。

 

 

 

続いて、

クロモリの種類について話します。

 

 

 

鉄にごく僅かのクロムやモリブデンを含んだ低合金の一種のことです。アメリカでいうSAE4130材という規格です。

 

カイセイというパイプメーカーでは4130Rというパイプを出していますがこの4130はアメリカ規格からとってつけているのでしょう。

 

 

これが一般的に言われているクロモリです。大体のクロモリフレームがこのクロモリを使用しています。

といいますが、クロモリという名前の通りなのでこの素材を使っていて当たり前ですね。

 

他にも種類があります。

 

 

鉄にニッケル、クロム、モリブデンを混ぜたものをいいます。3つの物質を混ぜているので三元合金です。

 

クロモリよりも引張り強度があり丈夫なので、パイプをより薄手にできるので軽くなります。SAE8630材が有名です。

 

カイセイの8630RというパイプもこのSAE8630材の8630からとっているのでしょう。

 

ニッケルクロモリは普通のクロモリより高級です。単純に考えてもクロム、モリブデンに加えてニッケルが新たに加わってるのでその分価格が増えるわけです。あくまで単純に考えるとです。

 

 

 

こちらも鉄にマンガンモリブデンなどが混ぜられた合金です。

 

引っ張り強度はクロモリと同等です。なので同じように自転車の素材に使われてきました。

 

素材的にはクロモリよりマンモリの方がしなやかですので、キャンピング車やツーリング車にはマンモリが合います。

パイプメーカーのレイノルズ社はマンガンモリブデン鋼のパイプを出しています。レイノルズ531というパイプです。

 

このレイノルズ531は第二次世界大戦時に爆撃機の胴体部にも使われていたそうです。

 

年号を見ると時期的にスーパーマリン スピットファイアの素材に使われたのでしょうか??

 

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もしクロモリフレームを持っていたらフレームを隅々まで見てみてください。

 

フレームのどこかに使われているパイプメーカーのシールが貼ってあるかもしれません。

 

そのシールを見れば、どのパイプメーカーのどんなパイプが使われているかがわかると思います。パイプの特性、その自転車がラグフレームか、ラグレスフレームかによって、レースを想定されて作られたのかツーリングを想定されて作られたのかがわかるかもしれません。

 

 

 

 

今回はクロモリの細さについてと、クロモリの種類についてでした。

 

 

次記事ではクロモリフレームの利点と欠点を上げていきたいと思います。

 

クロモリ ロードバイク 10のメリットを徹底分析。自転車専門学生が語る。 - クロモリと神社と革と

 

 

 

 

 

 

パイプメーカー カイセイのパイプについてまとめた記事はこちら

クロモリのパイプの種類について、カイセイ?コロンバス? - クロモリと神社と革と

 

クロモリのラグフレーム製作の過程はこちらにまとめてあります。

ラグの真鍮ろう流し練習 ラグフレーム制作① - クロモリと神社と革と

 

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自作クロモリロードバイクが完成しました! クロモリ ラグ フレーム製作 15

えんじです。

 

前回は最後のパーツとも言えるホイール組みをしました。

 

前回の記事

グランボアのリムとトラディツィオーネのクラシックハブでホイールを組んだ。クロモリ ラグ フレーム製作 14 - クロモリと神社と革と

 

 

2017年の6月ごろから製作が始まり、ついに完成しました

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名前はBlossomlily花百合です。

 

 

f:id:rin_efficiency:20180429004432p:image 私の中での美しさの象徴である百合の花をコンセプトとに名前を決めました。

 

 

百合の花を美しいと感じる方は多いのではないでしょうか?

 

 

 

フレームのカラーリングは、

白百合の花言葉"純粋さ"と赤百合の花言葉"優しさ"を取り入れるべく、を。

 

 

クロモリフレーム独特のクラシカルな雰囲気を作り出すために白をオフホワイトに、赤を暗赤色にしました。

 

シートチューブのオフホワイトはフロントディレイラーを取り付けた際に、フロントディレイラーとシートラグの中心に来るように塗装。

 

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ヘッドチューブ部分はアクセントにラグと塗り分け、ヘッドバッジを取り付けました。

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ヘッドバッジのデザインテーマは見ての通り鳥居と桜です。

私は神社巡りが趣味誕生花が桜なので、明神鳥居と桜をイメージしてヘッドバッジを作成。

 

ヘッドバッジに関しては自転車自体のテーマではなく私の象徴を形にしたかったのでこのテーマにしました。

 

 

 

 

パーツ類はビンテージのクロモリロードバイクをイメージしてアッセンブルしました。

上出しブレーキレバーに

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シルバー系パーツ達。

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フロントバッグは人生で初めて作ったイタリアンレザーの本革サドルバッグをフロントに寄越したものです。作りたての時に比べて色がかなり変わりました。経年変化というよりかは雨での変色です...

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サドルバッグはこれまでに作ったサドルバッグの欠点をなくしつつ、このBlossomlilyに似合う落ち着いた印象を目指して制作しました

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サドルクロモリフレームの定番、BROOKSです。実はイデアルやジルベルトゥが欲しかったりします。

 

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ホイールグランボアとトラディツィオーネのハブ、グランボアのリム アベイユ 、星のスポークニップルを使って組みました。

 

 

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パーツ類の中で一番悩んで作ったのがホイールでした。

ラチェット音、銀色の輝き、妥協できる重量、値段、快適性を考えて自分の中で一番最適なものを選びました。

渋谷のカペルミュールにトラディツィオーネのクラシックハブが置いてあってラチェット音を生で聴けたのは奇跡かと思いました。

 

 

 

 

 

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この自転車で神社を巡り、山を登り、友人と美味いものを食べに行き、楽しくて有意義な時間を過ごしたいですね。

 

 

 

 えんじの自作クロモリフレーム制作、第1弾はラグのロードフレームでした。

 

まだまだ作りたい自転車や作りたいパーツ、行きたい神社や見たい風景が山のように溢れているので随時更新して行きたいと思います。

 

それではまた。

 

 

 

 

グランボアのリムとトラディツィオーネのクラシックハブでホイールを組んだ。クロモリ ラグ フレーム製作 14

えんじです。

前回はシートポストのずり落ちを防ぐために四苦八苦していました。

 

前回の記事

自作クロモリフレームにパーツを取り付け 後編 クロモリ ラグ フレーム製作 13 - クロモリと神社と革と

 

今回は最後の工程、ホイール組をしたお話です。

 

 

 

 

さて、

クラシカルなクロモリフレームに似合うホイール=銀一色のホイール

 

という式は多くのビンテージフレーム好きに当てはまるのではないでしょうか?

私もそのうちの1人です。

 

ピラーやステムがポリッシュ、クランクがシルバー色なのにバーテープやブラケット、ホイールが黒いなんていう組み合わせが私はどうにも苦手なんです。

 

黒色を取り入れるなら真っ黒クロの黒一色!!みたいなものが好みです。統一感はデザイン面でもとても大事ですよね。

 

 

 

 

 

 

 

今回使用したホイールパーツです。

 

 

ハブ

 

  • フロント トラディツィオーネ クラシックハブ 32hf:id:rin_efficiency:20180426181925j:image

 

  • リヤ グランボア スモールハブ 32h f:id:rin_efficiency:20180426182055j:image

 

 

 

 

 

 

フロントとリアのハブに別メーカーを使用するとか頭のネジでも外れたか...???

 

 

 

 

 

 

訳があるんです。

はじめにフロントハブを買ったのですが、トラディツィオーネのリアハブのシマノフリーが全然売ってないのです...。

 

ラインナップ確認してからものを買えよという話ですが、その通りでございます。

 

 

ですがトラディツィオーネのハブもグランボアのハブも、全く同一のものでロゴが違うだけですので、実質問題ありません。(ロゴが違うという気持ち悪さを耐えられればのはなし。)

 

お値段はフロントが5300円程、リアが11000円程でした。取り扱い店によって異なると思うので各店舗で確認したほうがよさそうです。

 

結構探したのですが、現行品のクラシックハブというもの自体あまり売っていないようです。

シルバーのハブでしたら色々売ってはいるんですが、どうしても黒色が所々に使われていまして私には合いませんでした...。

 

ハブはシールドベアリングでシマノフリーです。

 

 

 

 

続いて

リム

 

  • グランボア アベイユ 700c 32h 

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またもグランボアです。

 

私の中でシルバーポリッシュの700cで25cが使える現行品で一番カッコいいリムというものがグランボアのアベイユでした。

 

このリムに関しては一目惚れで、一目見て美しさに目を奪われ、胸を打たれ、一切の思考を放棄させられ、気がついたら家にリムが届いていました。

 

リムのブレーキ面までポリッシュされていて、ホール側のリム面とブレーキ面の境が全くありません。

 

ブレーキは効くのか..?と疑問に思いましたが普通に効きました。

 

 

 

スポーク 

 

特筆すべき点はございません。ごくごくメジャーな星のスポークと真鍮ニップルです。

 

スポークに関しては耐久性さえクリアしていれば問題ないので安いものを買いました。前後合わせて3500円です。

 

 

 

 

ホイールの組み方はフロント、リア共にイタリアン6本組みです。

 

実際JIS組みだろうとイタリアンだろうと走った際の違いを実感できる人間なんているのでしょうか..?ツールで活躍する選手などは違いがわかるんですかね。私は組み方による走行性能の違いが全くわからなかったので正直この組み方にしたのは形式美です。

 

 

 

 

 

ホイール組の工程です。

 

 

まずハブにスポークを通します。f:id:rin_efficiency:20180426194553j:image

この時にドライブ側のスポークに対して、反対側のスポークを左の穴に通すか右の穴に通すかJISかイタリアンかが決まります。

 

 

ハブに通し終わったら、リムにスポークを通してニップルでとめていきます。

リム面が素晴らしく美しいゆえに、かすり傷一つ許されません。

 

乗ってからの傷はいくらついても構いませんが乗る前の傷は言語道断です。

慎重に作業を進めました。

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そして振れ取り台にセットします。

まずニップルをスポークネジ山の面一まで均等に締めていき、振れを取ります。

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はじめにドライブ側を2周締めてから縦振れを取り横振れを取りセンターを出していきました。

 

 

このグランボアのリム、特別精度がいい!ということはありませんでしたし、リムの継ぎ目はママチャリのホイールくらいはっきりしていました。性能は問題は全くございません。振れ取りをする時に継ぎ目をリムの振れと勘違いをしてストレスが増えるだけです。

 

 

 

 

0.3mm以内には振れが収まったので、センターを確認して最後にスポークのテンション確認です。

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そして完成。

 

 

 

 

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リム、ハブ、スポーク、ニップルの魅力全てが調和し銀の輝きを放つホイールになりました。

 

リムハイトが高いカーボンリムもレーシーでかっこいいですがリムハイトのほぼないホイールもとても格好良いと思います。

全パーツが現行品のもので組んだホイールではありますがクラシカルな銀の輝きを放つ、まるで宝石のような印象を抱きました。

 

乗り心地は、

ハブの回りがとても良く滑らかに進むホイールでとても驚きました。

私が以前まで乗っていたデュラエースのc24clに比べても遜色ないくらい回ります。

 

重量は正確には測っていませんが、リアホイールで1600g程度だったので重くはないと思います。

 

最上の見た目と最低限の性能が私の価値基準ですので、このホイールにははなまる満点をあげたいですね。

 

 

 

 

ちなみにこちらはグランボアのラチェット音の動画です。

ハブ単体で聞くラチェット音よりもホイールを組んだ後のラチェット音の方が大きかったです。

リム内にラチェット音が響いて音が増大しているみたいです。

 

よろしければ聴いてください。

GRAND BOIS ratchet sounds are a pleasant sound!グランボアハブのラチェット音は心地いい音色。#ハブ #ラチェット音 #手組みホイール #クロモリ #クロモリロード #ホイール #ロードバイク #ロードバイク好きな人と繋がりたい #クラシック #クラシックハブ #hub #wheel #手組み #roadbike

 

 

 

 

そして関戸橋で買った300円のこのコットンバーテープパッケージが日に焼けてものすごい色になっています。

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何年物のバーテープだよ...

 

 

コットンバーテープはかなり薄手なので、私の中での最低限の快適性を保つためにコットンバーテープの下に余っていた黒のバーテープを巻きました。

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この上からコットンバーテープを巻きました。見事にシワができたりよれたりしましたが心を無にして目を瞑ります。

 

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コットンは伸縮性がほぼないので少しハンドルが太くなるだけでシワなしに巻くのが異常に難しくなりました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

パーツが全て付け終わりました。

 

 

 

次回、ついに完成です

 

自作クロモリロードバイクが完成しました! クロモリ ラグ フレーム製作 15 - クロモリと神社と革と

 

 

 

 

自作クロモリフレームにパーツを取り付け 後編 クロモリ ラグ フレーム製作 13

えんじです。

 

前回の自作クロモリフレーム組みの続きです。

 

 

前回はこちら。

 

自作クロモリフレームにパーツ類を取り付け。前編 クロモリ ラグ フレーム製作 12 - クロモリと神社と革と

 

前回は部品をパパッと取り付けて、残りがサドル周り、ホイール、バーテープのところでした。

 

 

 

 

今回はシートポストとサドルの取り付けです。

 

 

 

 

私の自転車は見た目重視のクロモリフレームです。重量に拘りは微塵もないで、サドルは性能と見た目、シートポストは見た目オンリーで選びました。

 

 

 

 

サドルはBROOKSのB17 s specialf:id:rin_efficiency:20180426184143j:image

シートポストはtradizione 27.2です。

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サドルは私が以前に乗っていたGIOSのクロモリからの移植です。

 

このサドルについての記事

女性用Brooks B17 S Specialサドルを買った話 - クロモリと神社と革と

 

 

 

シートポストはミケの肉抜き加工がされているものもかっこよかったのですが、私のblossomlilyには見た目の相性が悪いと感じたので、スリムさを重視してトラディツィオーネを選びました。

 

ちなみにミケの肉抜きシートポストはこんな感じです。f:id:rin_efficiency:20180426173746j:image

このあたりは好みの問題です。

 

 

 

さて、シートポストの取り付けですが

 

 

ここで今回最大のの問題が発生しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

シートポストが固定できない...

 

 

 

 

 

 

 

 

どうやら製作時にラグの内側を削ってしまったようです。

 

その上、思いっきり締め付けたら固定できるだろ!!と思ってトルクをかけ続けたらシートピンが折れました!

 

 

仕方なく買い直したのですが、シートピンなんてただのネジだろ?と考えていたわたくしえんじ青二才でした。

 

 

シートピンが1000円以上するなんて...

 

 

泣く泣く購入し、とりあえずシートピン問題は解決。

 

 

 

 

そして問題は再びシートポストのずり落ちへと戻ってきました。

 

ずり落ちというよりはストンとほとんど抵抗なく下まで落ちます。

 

シム的なものを差し込めばすり落ちずにしっかり固定できると思うのですが隙間が1ミリもありませんでした。

 

 

 

心の中で号泣し、さじを投げようとしたまさにその時、友人から「ステンレステープ使ってみれば?」との連絡が。

 

 

 

これです。f:id:rin_efficiency:20180426172025j:image

これをシートポストのクランプされる部分に一周だけ巻きます。

 

ツイッターでも呟いたのですが、このステンレステープの僅かな厚みのおかげでシートポストが全く動かなくなりました。

 

ステンレスなので普通のテープより耐久力があり、取り付け時のぐりぐり押し込む行為でテープが少し損傷こそしましたが、しっかりと固定することができました。

 

どの程度この固定力が保たれるかはわかりませんが現状はこれでいきます。

 

 

そして、

 

シートポストとサドルを取り付けたことで念願の乗車ができるようになりました!

 

 

このblossomlilyに乗って近くの神社まで。

 

おかしな話ですが、見た目が本当の自転車になっていて少し感動しました。

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ホイールがまだ黒いので見た目的には完成ではありませんが、乗り心地はとてもいいです。

 

以前乗っていたGIOSはデダチャイのパイプだったのですが、今回使ったカイセイ022はデダチャイのパイプよりも固い印象がありました。

 

ただそれも気のせいと言える範囲の変化だと思います。

 

 

アルミに比べたら柔らかいので、クロモリの特性が残ってるあたりクロモリの中でも柔らかい部類なのでしょうか(焼き入れ加工が施されているフレームはほんの少し少し硬い印象がありました。)

 

 

 

次回はホイール組です。

グランボアのリムとトラディツィオーネのクラシックハブでホイールを組んだ。クロモリ ラグ フレーム製作 14 - クロモリと神社と革と

 

 

 

 

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自作クロモリフレームにパーツ類を取り付け 前編 クロモリ ラグ フレーム製作 12

えんじです。

 

前回はヘッドパーツ、クラウンレース、スターファングルナットの圧入をしました。

ヘッドパーツ、スターファングルナット、クランクレースの圧入 クロモリ ラグ フレーム製作 11 - クロモリと神社と革と

 

 

さて、いよいよパーツ組み付けに入ります!!

 

やっとです。やっと自転車らしい見た目になります。感涙

 

 

使うパーツはこちら

 

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以前に乗っていたジオスからバラしたものをこちらに移植します。ジオスとブロッサムリリーの二台持ちでも良いのですがジオスはちっちゃいのでオブジェクト化します。

 

写真に写ってないものもたくさんありますが、後々出て来ます。

 

まずはBB.ボトムブラケットの装着。

 

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はい装着しました。

特質すべき点がないですね。逆ネジに気をつけるくらいです。

 

 

続いてクランクの装着です。

クランクはデュラエースの7400?に105 1055のチェーンリング53-42。完全にあり合わせのパーツです。

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少し綺麗にして、

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装着完了。

 

続いてブレーキです

 

105 BR-5600を使用します

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装着しました。

 

ここで少し問題が発生

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前ブレーキのボルトがしっかりはまらないことが発覚。おそらく製作上のミスです。作ってる時に何度も確認したんですけどおかしいですね。

 

しっかり固定できてはいるので無視して先に進みます。

 

 

次、リアディレーラーです。

 

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RD-6600 アルテグラ10sのものを使用します。傷だらけで年季が入ってます。ガタがきそうな感じなので違うものに変えるかもしれません。

 

それと私はトルクレンチを持っていないので、例えばRDの規定トルク8〜10Nmという値は感覚で締めるしかありません。信じられるのは己のみ。

 

 

次、フロントディレイラーです。

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こちらはFD-5800 新しい105のFDです。ワイヤー固定部分のスモールパーツが欠品しているのですがとりあえずと言うことでつけておきます。

本当はシルバーで統一したかったのですが手持ちがない為とりあえず、です。

 

 

ハンドルです。

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ニットー のb135 420mmというのを使用しました。やはりハンドルはニットー に限りますね。ニットー 無しではもう生きていけません。

 

 

 

ブレーキレバーです。

 

以前ブレーキレバーをどれにしようか散々悩んだえんじですが、結局王道を貫いて上だしブレーキレバーにしました。

 

ダイアコンペ製なのですが、品番がわかりませんでした。

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ここでまたまた問題発生。

 

レバー側のアウター受けとなる金具が無いのです...

いつのものかもわからないので仕方なく手持ちの同じダイアコンペ 製のギドネットレバーから部品を調達します。他パーツから部品取りをするという一番やってはいけないことをしてしまいました...

 

 

気を取り直して。

 

 

次はwレバーとワイヤー類です。

 

wレバーはダイアコンペ、シルバー。ワイヤーはアマゾンで売っているRulerというメーカーのものを使いました。めっちゃ安いやつです。

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一応バランスを取るためにホイールを履かせていますが、ホイールはまた別で用意します。

 

 

 

こうしてみると、

 

自分で溶接したフレームが自転車になっていく喜び

をひしひしと感じます。

 

このなんとも言い表せない高揚感はたまらないですね。

以前のジオスはフレームだけを購入してパーツを買って自転車を組んだのですが、その時よりもやはりテンションの上がり様が違いました。

 

以前は部屋をうろうろと落ち着きがない様子のウキウキでしたが今回は家の前を走り回るレベルのウキウキでした。あくまでも比喩です。

 

 

早く乗りたいですね。

 

 

今回はここで一区切りとします。

 

 

 

次のパーツ組みのブログはこちら。

自作クロモリフレームにパーツを取り付け 後編 クロモリ ラグ フレーム製作 13 - クロモリと神社と革と

 

 

 

スペック

 

フレーム:カイセイ022 ラグ ロンシェン サイズ55

フォーク:カイセイ022 ラグ ロンシェン ストレートフォーク

ハンドル:NITTO  B-135 420mm

ステム:自作ハイスタックステム(75mm.73°)

 ヘッドセット:NECO 1in ITA

ブレーキレバー:ダイアコンペ 品番不明

ブレーキ:SHIMANO105 BR-5600

変速レバー:ダイアコンペ シルバー

リアディレーラー:SHIMANO ULTEGRA RD-6600-SG

フロントディレーラーSHIMANO105 FD-5800

スプロケット:SHIMANO CS-5600 

ハブ:トラディツィオーネ クラシックハブ 32h

リム:グランボア アベイユ 32h

スポーク:星#14 ブラスニップル

タイヤ:コンチネンタルグランプリ4000

クランク:SHIMANO DURA ACE FC-7400

チェーンリング:53-42

チェーン:SHIMANO TIAGRA 10s

ボトムブラケット:SHIMANO テーパースクエア 品番不明

サドル:BROOKS B17 s special

シートポスト:トラディツィオーネ 

ペダル:SHIMANO 片面SPD

ワイヤー類: Ruler

ヘッドパーツ、スターファングルナット、クランクレースの圧入 クロモリ ラグ フレーム製作 11

お久しぶりです。えんじです。

 

前回はクリア塗装をしました。

 

フレームにクリア塗装をしました! クロモリ ラグ フレーム制作 ⑩ - クロモリと神社と革と

 

 

 

さて、

 

自転車を組みます。

 

 

まずはヘッドパーツの圧入をします。

使うヘッドパーツはNECOという台湾のメーカーのアヘッドタイプです。写真の右に写ってるものです。

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今回はアヘッドのヘッドパーツ、1インチ、イタリアン、シルバー、安価という四つの制約があったのでヘッドパーツを探すのにとても苦労しましたが、ヤフオクで台湾から輸入してるのを見つけて購入。

規格は1インチイタリアン(ヘッドチューブ内径30.2mm、クラウンレース外径26.4mm)を使用しました。

フォークのクラウンレースが圧入される部分はリーマーで26.4mmが入るように加工済みです。

 

ヘッド圧入工具はアマゾンで売ってるものを使用。自作ができるような工具なのですが手間省きを金で買いました

 

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これをヘッドに通し、ナットを締めることで平行にヘッドが圧入されて行くという仕組みです。シャフトとナットと金属板があれば簡単に自作できる代物です。

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ヘッドを圧入した後は、フォークにクラウンレースを圧入します。

 

クラウンレースは別名下玉押しです。

文字通りヘッドパーツの下のベアリングを押す部分になります。

(ちなみにクラウンレースはヘッドパーツを購入すると一緒についてきます。)

 

と言っても、クラウンレースに割れ目があるタイプだったので工具を使わずに根性論でなんとかなりました。

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根性論は他でも発揮されます。

 

続いてフォークにスターファングルナットを打ち込みます。

 

かっこいいですよね。スターファングルナット。

 

...?

 

 

 

 

スターファングルナットとは

フォークの中に圧入されているナットの事で、こいつにトップキャップのボルトを締めこんでヘッドのベアリングのガタを調整します。

 

 

 

もちろんこれも根性論で工具無しで圧入します。

一生のうち1回使うか使わないかレベルの工具は買いたくありません。

 

その際にフォークのコラムカットの作業が入ります。

 

ですが以前に作ったハイスタックステムがとても優秀でコラムカットをする必要がなくなってしまいました。

 

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"フォークコラムからステムが少し出る"という素晴らしい結果を見せてくれました。

(ここでフォークのコラムの方が長いと、トップキャップを締めた際にヘッドの型を調整できなくなってしまいます。その為、フォークコラムカットの工程があるのです。)

 

 

さて、スターファングルの圧入ですが、

自分の中に絶対にミスらない自信を芽生えさせる訓練をしてきたので工具無しで圧入します!

 

 

実際の話をすると、スターファングルナットの形状上、いやが応でもまっすぐに入るのではないかと考えていました。

 

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このような形状なので、筒状のパイプに圧入する際、そもそもまっすぐじゃなきゃ圧入できないのでは??

と思ってしまったのです。

少しでも思ってしまったらこれはもう工具なんて買えません...

 

 

 

実際に工具無しで圧入した結果...

 

 

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真っ直ぐに入りました。トップキャップをはめてみてもボルトがほぼ真ん中に来てます。

 

1段目が圧入された時に少しズレが生じましたが、途中で問題なく修正できました。

ただ、ボルトを地面につけてフォークをハンマーで打ち込んだので、ボルトが少し痛みました。代わりの打ち込み用のボルトを別途購入しておくのが良さそうです。

 

私は今回たまたま成功しましたが、失敗の効かない工程ですので工具無しでの圧入は危険です。やる際は自己責任ですのでお気をつけて...

 

 

次はいよいよパーツ組みです。

自作クロモリフレームを組んでみた。前編 クロモリ ラグ フレーム製作 12 - クロモリと神社と革と

フレームにクリア塗装をしました! クロモリ ラグ フレーム制作 ⑩

どうも、えんじです。

 

前回はロゴをはっつけてヘッドバッジを仮付けしました。

 

ラグフレーム ロゴとヘッドバッジを自作した!! クロモリ ラグ フレーム制作⑨ - クロモリと神社と革と

 

 

さて、今回でフレーム塗装編はラストです。

 

仕上げとしてクリア塗装をします。

 

 

使うのはこれ。

 

 



定番と言われている 2液タイプのウレタンクリアです。塗膜が強いのでみなさん使ってらっしゃいますね。

 

 

 

 

こちらのタイプもあるのですが、前回クロスのフォークを塗装した時に塗膜が割と弱かった印象がありました。

 

 

 

 

 

さて、では作業です。

 

f:id:rin_efficiency:20180403112946j:imageまずこのピンをぶっさして逆さまにして15分くらい置いて放置。

 

これで二つの液が混ざって固まり始めます。

 

 

 

そしてその後にひたすら振ります。

f:id:rin_efficiency:20180403113127j:image写真に写ってるのは友人のりんごです。

 

 

 

そしてクリアをふきます。

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2.3回重ね塗りしたら乾かすみたいな説明があったのですが、乾くのに半日とか下手したら日を跨ぐくらい放置しなきゃいけないことになります。

 

このウレタンクリアー、12時間しか使えません。中の液が硬化してしまうからです。

 

 

 

....だめじゃん!!!!乾かす時間がねえ!!!!!!

 

 

 

ということで、使い切るまで重ね塗りしました。

 

 

 

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f:id:rin_efficiency:20180403113850j:imagef:id:rin_efficiency:20180403113914j:imagef:id:rin_efficiency:20180403113925j:image

 

 

磨かずにこの光沢!!!!素晴らしいの一言でした!!

 

 

最後にコンパウンドで磨けば光沢出るだろうなーとか思ってたら磨く必要がないくらい輝いていました。

 

おそらく乾いたら多少は鈍くなるんだろうという気はしてますが、それにしても綺麗です。

 

 

 

 

 

よーし外に置くのはあれだし室内に持って行って硬化待ちしよ〜...

 

 

 

細心の注意を払って持っていきました。持って行ったつもりでした。

 

 

 

 

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絶望です。部屋でうずくまって嘆きたくなりました。

 

 

 

 

 

まあこれも自家塗装の醍醐味ですよね!と自分に言い聞かせ、自己暗示かけ、己を騙しながら夜を過ごしました。

 

 

 

 

そして翌日、光沢を見てみました。

 

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光沢は消えていませんでした。せめてもの救い、九死に一生でした。

 

 

 

 

 

 

とりあえず塗装が一通り終了しました。

 

 

あとは仕上げにフレームを組んでおしまいです。

 

金銭の関係上、自宅の過剰パーツプラスαで少しだけ購入して自宅で組みたいと思います。

 

ついにジオスとお別れする時がやって来ましたね。

(ジオスのパーツをいくつか移植します。)

 

実は今乗ってるジオスは自作フレームが完成するまでの繋ぎの役割で購入したものでした。

思ったより愛着が湧いてしまったのでフレームをどうしようか検討中です。

 

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次の記事。 フレーム組み編、ヘッドパーツとフォーク周りの圧入

ヘッドパーツ、スターファングルナット、クランクレースの圧入 クロモリ ラグ フレーム製作 11 - クロモリと神社と革と

 

ラグフレーム ロゴとヘッドバッジを自作した!! クロモリ ラグ フレーム制作⑨

こんにちは、えんじです。

 

前回は塗装の本塗りがなんとか終わりました。妥協です。

 

ラグフレーム 本塗装続き クロモリ ラグ フレーム製作⑧ - クロモリと神社と革と

 

 

 

今回は自転車の顔とも言われるロゴと自己主張の塊であるヘッドバッジを作りました。

 

 

 

と言ってもヘッドバッジは以前作ったものを塗装しただけです。

 

 

 

まずロゴからです。

 

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ロゴのテーマは"blossom lily 花百合"です。

 

 

 

初めてのフレーム=生まれたばかりで純粋無垢

 

というイメージがまず湧きました。

 

次に美しさの象徴として百合の花を連想しました。

 

 

 

赤百合の花言葉は優しさ、

白百合の花言葉は純粋です。

 

この二つの花言葉に惹かれた私はロゴを二色に分けることにしました。

 

優しさの赤と純粋な白、この二色をそのまま起用してしまうと少し派手なカラーリングになりそうな予感がしたので、クロモリに合うようにクラシカルを意識して暗赤色とクリームを選び、筆記体を使用しました。

 

Lilyblossom(百合の花) でも良いのですが、初めの文字がLだとロゴの見栄えが悪かったので逆さまにしてBlossomlily(花百合)としました。

 

それに実際の花百合も真っ白ではないし真っ赤でもないんですよね。

 

 

 

ロゴのデカール友人に依頼して格安で作っていただきました。相当安い値段で作っていただいてめちゃくちゃ感謝しています。有難う御座います...

 

 

 

 

 

さて、ロゴを貼っていきます。

 

 

まずフレームを脱脂します。

 

 

 

ロゴを剥がして...

 

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ダウンチューブに貼り付けます

 

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本当は、マスキングテープで片方を固定して、スマホの保護フィルムを貼るように貼っていくのがいいのですが、何故かずれずに貼れる自信が湧いて来たので勝負に出ました

 

同じようにシートチューブに赤ロゴを貼り付けます。

 

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もうこの時点でめっちゃおしゃれな仕上がりでウキウキでした。塗装の時の沈んだテンションは一体どこに行ったのやらという感じです。

 

 

 

 

 

続いてヘッドバッジ

ヘッドバッジは以前に授業でCADをひいて3dプリントを業者に委託したものを利用しました。

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コンセプトは明神鳥居と桜。季節は春です。

 

私は和が好きで和要素を目立たないところに少しだけ取り入れようと考えていました。

 

ロゴを漢字で作るのも考えましたが、どうしてもクロモリに合う漢字ロゴが作れなかったので、ヘッドバッジは和風のものを使おうと思ってました。

 

 

このデザインは我ながらいい出来ではないかと思います。シンプルかつおしゃれで色合いもフレームにあってる感じがします。

 

ヘッドバッジを制作する上で最初にイメージしたのは10円玉です

 

10円玉のあのなんとも言えない立体感と和をヘッドバッジに取り入れたあと思い、デザインしやすい鳥居和の象徴といっても過言ではない桜をチョイスしました。

 

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こんな感じでちょちょいとつくりました。

 

 

 

 

 

二つをフレームに貼っつけた完成形がこちらです。

 

 

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見た目はクラシックな感じでまとまったと思います。ラグの塗り分けも妥協圏内に入りました。

 

筆記体のロゴもおしゃれさを際立てていて素晴らしいです。

 

 

ヘッドバッジはとりあえず仮付けです。

 

このあとクリアを拭いてその上からヘッドバッジを取り付けます。

もし再塗装する場合ヘッドバッジを取り外せるようにするためです。

 

 

 

次回はクリア塗装をします。

ラグフレーム 本塗装続き クロモリ ラグ フレーム製作⑧

えんじです。

塗装の続きです。

 

前回はこれ

ラグフレーム 本塗装に入った。 クロモリ ラグ フレーム製作⑦ - クロモリと神社と革と

 

白塗装が終わったところですね。

 

次はダルレッド、暗赤色を吹いていきます。

 

使ったのはタミヤのダルレッドです。

タミヤ スプレー No.33 TS-33 ダルレッド 85033

タミヤ スプレー No.33 TS-33 ダルレッド 85033

 

 



白部分をマスキングして残ったグレー部分だけを晒します。

 

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そして暗赤色を吹きました!

 

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遠くから見ると綺麗に見えるのですが近くから見ると所々はみ出していてあまりにも酷い状態でした...

 

マスキングテープ同士をしっかりとかぶせておかないとマスキングテープ同士の隙間をスプレーの液が染み込んできて侵食してしまうようです。

 

思ったより侵食率が高くて精神的にもきつかったです。

 

 

白部分をマスキングしてまた吹き直しです。

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白がはみ出てしまっていたりしっかり吹けてなかったりしてるのがみてわかると思います。

 

 

 

 

 

ここからもう一度暗赤色の吹き直しです

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一応暗赤色が飛び散らないようにマスキング。

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乾くまで待ってからマスキングを剥がします。

 

 

 

 

 

 

結果は惨敗!

見るも無残な結果で写真を撮ることを忘れるほど意気消沈してしまいました。

 

曲がるマスキングテープが細いのと粘着力が弱いのとでスプレー液がマスキング内部へ侵食しまくりました。

 

 

流石に諦めきれなかったので夜な夜な塗装です。

 

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何度目かの正直を信じてマスキングを剥がします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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ああああああ!!!!なんで俺は業者に塗装依頼を頼まなかったんだ!!!!!!

 

と夜な夜な嘆いていました。

 

 

仕方ないのでまたまた吹き直しです

この時点で私の心は半分折れていましたがなんとか持ちこたえて頑張ってました。

 

 

ラグの吹き分けもそうですが暗赤の部分に白が飛び立ってしまいそこも塗り直しになってしまいましたもう泣きそうでした

 

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こうして白部分をマスキングして飛び散った部分をまた暗赤色で吹きます。

 

 

 

その際にこうやってラップを使うととても楽にマスキングできることがわかりました。f:id:rin_efficiency:20180329022832j:image

 

 

 

 

そして暗赤色を拭いたあと、またマスキングをして白を拭いた結果....

 

 

 

 

 

 

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なんとか妥協圏内に入る塗装ができました....

 

 

 

 

 

ラッカーで塗装をする際、吹きすぎは本当に禁物ということを痛感いたしました。

 

特につや消しよりも艶ありの方が垂れます

 

目で見て艶がなくなるまで乾いてから次を吹く。

 

一吹きするたびにフレーム全体を確認し、吹きすぎてる部分がないかをしっかりチェック。乾くまで待機。

 

これを徹底すればうまく塗装できることがわかりました。失敗しなければ学ばないのは人間としての性なのでしょうか。

 

とにかく落ち着いて焦らず、時間をかけてやることが一番成功への近道ですね

 

 

次回に続きます。

ラグフレーム ロゴとヘッドバッジを自作した!! クロモリ ラグ フレーム制作⑨ - クロモリと神社と革と

 

クロモリに似合うブレーキレバーはどれか。

えんじです。

 

皆さんはクロモリのラグフレームに似合うブレーキレバーはどれだと思いますか

 

今取り組んでいるクロモリフレームの塗装が終わったら次は部品の組み付けになります。

 

 

自転車を側面から眺めたとき、私は初めにフレームを見て次にハンドル周りやクランクを見ます

 

見定めるというわけではなく自然と目がいってしまう感じです。

 

 

 

シルバークランクの種類についてまとめた記事はこちらから。

 

bicycle-efficiency.hatenablog.com

 

 

個人的な見解ですが、フレームよりもハンドル周りの方が性格や個性がより反映されると考えています。

 

フレームは購入前はデザインを選べるものの、購入後はせいぜいステッカーを貼るなどでしか個性を出せないのが現状です。(再塗装などもありますが一般的な自転車乗りが手を出すレベルのお話です。)

 

ですがハンドル周りはバーテープ、ベル、ライト、ヘッドキャップなどの小物から、

ドロハン、ブルホーン、フラットバー、などのハンドル形状まで、

好みに合わせて買い換えやすい部品が多いので、個性が出やすいと考えています。

 

 

 

 

その中でも特に目を惹くパーツは

 

ハンドルとブレーキレバー

だと私は思います。

 

 

形状だけで、なんとなくどういう目的で自転車に乗っているのか予想がつきますよね。

 

 

コンパクトハンドルアナトミックハンドルだったら、レースにでるのかなーとか、

シャローハンドルだったら、細身フレームに合わせてクラシカルなデザインを意識してるのかなーとか

フラットバーだったら、スッキリとした見た目と快適さを重視した街乗りスタイルかなーとか、

ブルホーンだったら、フラットよりも少しおしゃれ度を意識してるのかなーとか、

ランドナーバーだったら、ツーリング系かなーとか、

 

そんなとこです。

ハンドルの種類が多すぎて元の話が見えなくなってしまいそうです...

 

 

話を戻すと、ハンドルと同じようにブレーキレバーにも様々な種類があり、それぞれに用途やデザインが違います。

 

 

そんな数あるブレーキレバーの中から私の自転車に使うものを選ばなければいけません。

できればいろんなものを使いたいのですが自転車を複数持つお金も場所も私にはないのです。

 

 

私が今塗装している自転車はクロモリのラグフレームです。

これ。

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こいつに似合うブレーキレバーはどれかと探した結果、4つ候補が出ました

候補の中で私がいいなと思っているものを紹介していきます。

 

  • ワイヤー上出しのフーデットブレーキレバー

 

  • ワイヤー内装のブレーキレバー

 

  • ギドネットレバー

 

  • セーフティレバー

この四つです。順に紹介します。

 

 

 

 

 

  • ワイヤー上出しのフーデットブレーキレバー

 

 

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ダイアコンペ GC202H

 

このタイプのブレーキレバーは、ダブルレバー搭載のクロモリフレームによく使われていますね。所謂、昔ながらのブレーキレバーです

 

昔はこのブレーキレバーにダブルレバーでレースが行われていたことが今では考えられません。ましてや自転車を降りてギアを変速していた時代、さらに遡るとギアそのものがない時代があったわけですから、近年の自転車の進化は著しいですね。

 

シャローハンドルによく似合いブレーキレバー上部から飛び出るワイヤーが特徴です。

 

現在主流のシマノやカンパのレバーとは違ってレース目的ではなくツーリングやキャンピング目的で取り付けられることが多くなってきました。

 

少し前ですと、シマノstiはワイヤーが内側に出ていましたね。4600や5600、6600などのモデルです。

 

あのモデルですとフロントバッグを取り付ける際にケーブルが邪魔になります

ケーブルを初めから長めに取り付ければフロントバッグも問題なく取り付けられるのですけどね。

 

そういった実用面から考えると確かにフーデットブレーキレバーはツーリングやキャンピングに適しているのかもしれません。

 

まあクラシカルな見た目が好きだからクロモリにはフーデットレバーを使う!なんて人も中にはいます。私です。

 

 

ですが欠点もあります。

 

ブレーキをかけにくいです。

 

下ハンを持ってブレーキをかける場合はとても握りやすいのですが、ブラケットを持ちながらのブレーキングのやりにくさったらありません。

まあこれは物にもよるのでしょう。

 

ですが長距離を走る上でブレーキの快適さは切り捨てて考えることはできません。

これが悩んでる要因の一つですね。

 

 

 

 

 

  • 内装ワイヤーのブレーキレバー

 

 

 

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グランコンペ GC EVO Leverです。

 

先ほどの上出しレバーとは違い、ハンドルを這うようなケーブルラインでバーテープを巻くとケーブルが隠れて見えなくなるのが特徴です。

 

見た目はとてもスッキリしていてワイヤーもむき出しにならないのでツーリングやキャンピングにも使えそうです。

 

そして何より

レバーの曲線がエロい

 

もうこれに尽きます。

 

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ここの曲線が素晴らしいです。

 

stiやエルゴパワーといったデュアルコントロールレバーと同じようなrを描いていてブレーキをかけやすそうな形状をしています。

 

上出しレバーはただの弧を描いたような形状のものばかりでブレーキをかけにくい欠点があるのですが、GC EVO Leverはそれを解決してくれそうな予感がプンプンしますね。

 

さらにいうとレバーが外側にオフセットしているのも特徴で、レース向け機材のブレーキレバーに酷似した形状になってますね。

この形状もブレーキングの良さの一つなのでしょうか。

 

欠点があるとするならば、クラシックモデルには欠かせないケーブルの上出しがないというところでしょうか。

 

この辺りは完全に好みになりますね。私は両方好きなので迷ってます。

 

 

 

 

 

こちらはTRPのRRL SLです。

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クロモリに使う内装ブレーキレバーはこの二強ではないでしょうか。

 

互いに1万円ほどとお高いですが二つともに美しくブレーキをかけやすいようにレバーが外側にオフセットしています。

 

 

 

 

 

安いものですとDIXNAのジェイリーチなどもありますね。

 

Amazon CAPTCHA

 

  • ギドネットレバー

 

 

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ヨシガイ DC139

ダイアコンペですね

 

ギドネットレバードロップハンドルやブルホーン肩を持ったままブレーキを引けるというメリットがあります。

 

 

ツーリング車に乗って長距離を走る際、速度より快適さを重視するためブラケットよりハンドルの肩を持つ時間の方が長いです。

 

何故なら、ハンドルの肩を持つとブラケットを持つより体制が起き上がってより楽に距離を稼げるからです。

 

ですので、ブラケット位置よりもハンドル肩付近にブレーキがあった方が、手の位置を変えずにブレーキができるので楽な上に、緊急時により素早く対応できます。

 

 

使ってみた感想としては、ブレーキレバーにスプリングがないので引きが素晴らしく軽いです。

ケーブルラインやブレーキ側の性能にもやるのですが、105 5600のキャリパーブレーキで引いたところ、stiよりは軽かったです

以前、スプリングを抜いたカンパのブレーキレバーを握る機会があったのですが、それと同等に軽いように感じました。あくまでも体感の話です。

 

デメリットを挙げるとすれば、

 

ドロップハンドルにバーレストをつけてギドネットレバーを使うときはいいのですが、ブルホーンでギドネットレバーを使うと高速域に入った際、しっかりとハンドルを握ってブレーキをしないと慣性で前に突っ込みそうになります。

 

 

これがバーレストf:id:rin_efficiency:20180310022134j:image

 

 

そういった面で見ると、やはりギドネットレバーは速度を出して走るというよりもツーリング向けですね。

 

 

 

 

 

 

 

 

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ダイアコンペ DC165-EX

 

フーデットレバー+ギドネットレバーみたいな形状をしています。

 

こちらも昔のツーリング車やキャンピング車に取り付けられているイメージがありますね。

 

ブラケットを持ってブレーキを引ける上に、肩を持ってもブレーキを引けます。

 

実に機能的でぱっと見の欠点が見当たらない素晴らしいブレーキレバーです。

 

と言いたいのですが欠点があります

 

まずブラケットが握りにくい!

 

さらに補助ブレーキの剛性がイマイチで安定しない!

 

正直この二つのせいでセーフティーレバーは候補から真っ先に外れそうです。

 

ですがその欠点を考慮しても、安全面ではこいつが一番上なのではないでしょうか。

 

どこを握ってもブレーキを引けますしフロントバッグもキャリアに乗せるタイプでしたら問題なく搭載できます。

 

 

 

 

 

 

 

 

以上が候補の四つのブレーキです

 

どいつも欠点があるのですがそれを覆い隠すほどの魅力があるせいで悩まされているわけです。

 

そしてこうしてどのパーツにしようかと悩んでいる時間が一番幸福なのです

 

各パーツでこんなふうにたくさん悩んでるので私は日々幸せです。

 

クロモリのパイプの種類について、カイセイ?コロンバス?

えんじです。

クロモリフレームを製作した際の副産物と言いますか、クロモリのパイプについて少しお勉強したので少しだけまとめたいと思います。

 

 

 

まずクロモリ(クロムモリブデン鋼)とは

 

 

ごく僅かのクロムモリブデンを含んだ低合金の一種のことです。

 

 

 

 

クロモリ、マンガンモリブデン鋼(通称マンモリ)、ニッケルモリブデン鋼(ニッケルモリ)についてまとめた記事はこちらです。

クロモリ、ニッケルモリ、マンモリの違いとは??クロモリフレームは何故細い???? - クロモリと神社と革と

 

ちなみに

クロム含有量が10.5%以上になるとステンレス鋼になります。

(酸素含有量に関しては曖昧なところがありますので記述は避けます。)

 

かつてステンレス鋼不銹鋼とも呼ばれ、殆ど銹(さび)が発生しません。

 

加えて常輝鋼とも呼ばれていたそうです。名前の通り、常に輝いているからでしょうか。

 

最近の電動自転車にもグレードの高いものにはステンレスリムが使われていますね。丈夫で耐銹性があるからでしょう。

 

低グレードの電動自転車のホイールと比べると輝きが全然違うことが見てわかります。

鋭い輝きの方がステンレス製ですね。見分けるポイントの一つです。

 

 

閑話休題

 

クロモリのパイプメーカーはいくつかあります。

カイセイ、コロンバス、デダチャイ、タンゲ、レイノルズetc

 

その中でも今回関わりが深かったカイセとコロンバスについて勉強したことを私なりにまとめて見ました。(私の個人的な見解や曖昧な表現が含まれていますのであくまでも参考資料としての閲覧をよろしくお願いいたします。

 

 

カイセ

 

024.022.019.017.4130Rや8630.8630R.ULTIMA Rなどの種類があります。

 

024

024は厚手のパイプで強度が出しやすくツーリング車などに適しています。よくしなるのも特徴ですね。

 

022
022は024と比較するとパイプは薄手でその分024より軽量化されています。

 

019

019は022よりもさらに軽量化されています。

022.019は一般的なクロモリロードに使用されているイメージですかね。

8630.4130R.8630R.017になってくるとレース車などの高級車使われるイメージが強くなってきます。

ちなみに4130という数字はアメリカのSAE規格でのクロムモリブデンのことを指します。

そして4130Rというのはカイセイでのパイプの品番です。混同しないようにね。


8630シリーズクロムモリブデン鋼にニッケルが含まれています。。普通のクロモリより粘りがあってコシがあるので力をそのまま推進力として伝達してくれます。



他にもULTIMA Rシリーズというのがあり、ULTIMAは焼き入れ加工が施されていて強度が増していて、バネ感が増すと言われています。

バテットパターンと重量比較表はこちらになります。


017 
バテッドパターン:0.7-0.4-0.7  →1.845g

8630R 
バテッドパターン:0.7-0.5-0.7  →1.885g

4130R 
バテッドパターン:0.7-0.5-0.7  →1.915g

8630-019E 
バテッドパターン:0.8-0.5-0.4-0.7
→1.970g

8630-019 
バテッドパターン:0.8-0.5-0.8  →1.980g

019E 
バテッドパターン:0.8-0.5-0.4-0.7 →2.010g

019 
バテッドパターン:0.8-0.5-0.8 →2.020g

022E 
バテッドパターン:0.9-0.6-0.5-0.8 →2.205g

022 
バテッドパターン:0.9-0.6-0.9 →2.025g

024 
バテッドパターン:1.0-0.7-1.0 →2.360g

数字後に書いてあるEという文字はトリプルバテットを指していて、三段階に渡ってパイプが薄くなっています。



017は相当薄いですね

クロモリは強度があり丈夫だと断言できるのは024.022.019くらいなのではと思ってしまいます。

 

カイセイが石渡という名前だったころには015というパイプがあったそうです。

以前東叡の関係者とお話をした際、パイプが薄すぎてもう使いたくないとおっしゃっていました。

 


ちなみに4130Rはしなやかさが特徴8630Rは硬くて力をよく伝えてくれるという感じの特徴だそうです。

 

 

 

コロンバス

 

XCr
ステンレスなため硬く、その分重いです。
ステンレスなので溶接の際、融点の低い銀ろうのみ使用可能です。

 

CROMOR
022やTANGE No.2と同等のパイプで安いのが特徴です。

エントリーモデルなどに使われているパイプですね。

 

ZONA
丸形状パイプ、エアロパイプ、楕円、大径など
種類多様なのが特徴です。

 

HSS
大径、肉薄軽量、八角形パイプが特徴です
最近よく使われてきている??

 

MAX
断面が楕円でニバクロームが添加されてるのが特徴です。
剛性重視のやや太めのパイプですね。

 

SL
70年代くらいのフレームにはよく使われてた、オーソドックスなパイプです。
やや軽量かな?


LIFE
ニオビウムが添加されてるのが特徴です。
SLの次に軽い

 

SPIRIT
こちらもニオビウム添加です
ですがLIFEよりも極薄、高強度の最軽量パイプです。

 

SPIRIT FL
ニオビウム添加でラグ仕様でspiritより0.1mm厚いのが特徴です。

 

SPIRIT KEIRIN
ニオビウム添加で競輪仕様(一番薄い部分が0.5mm)が特徴です。

 

SLX NEW
SLXの復刻版パイプで、内部に五本のスプライン状の筋が入っていて軽量かつ高剛性、高耐久なのが特徴です。

 

 

 

クロモリの一言でここまで枝分かれしているとは驚きです。

クロモリと一括りにしてしまいたくない程にディープな世界がここにありました。少し掘り下げるだけでツーリング用やレース用に分かれ、パイプのバテッドや特性、素材によってさらに用途が分かれます。

ここまで細分化させたパイプメーカーに尊敬すらすれどもはや畏怖の念すら抱きますね。

 

クロモリは丈夫で!長年使えて!よくしなるのが特徴だろ?自転車乗ってるやつの中じゃ常識でしょ!

と意気込んでいた過去の私が恥ずかしいです。

 

自転車の奥深さが少しでも皆さんに伝わればと思います。

では。

ラグフレーム 本塗装に入った。 クロモリ ラグ フレーム製作⑦

えんじです。

 

前回はクロモリのフロントフォークの下地塗装をやりました。

フロントフォークの下地塗装をした。 クロモリラグフォーク - クロモリと神社と革と

 

 

 

 

 

さて、いよいよフレームの本塗装に入ります。

 

やっとですね。最近はバイトやら悪天候やらで作業を進められない状況でした。

 

フレームは下地塗装まで完了してる状態です。

 

ちなみにこれが下地塗装をまとめたやつ。

フレーム塗装編 下地塗り クロモリ ラグ フレーム製作⑥ - クロモリと神社と革と

 

 

 

まず始めに使う色はこれです。

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タミヤ スプレー No.07 TS-7 レーシングホワイト 85007

タミヤ スプレー No.07 TS-7 レーシングホワイト 85007

 

 

タミヤTS-7 レーシングホワイトという色です。

 

ピュアホワイトのような純白ではなく、クリームに近い色です

この色を使って塗装していきます。

 

 

まず、色の塗り分けをするのでフレームをマスキングします。

 

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始めにヘッドチューブシートチューブを塗装していきます。

 

 

その上で一つ心配事がありまして、

 

ラグ部分のマスキングが難しいです。

 

塗装をする上で何をモチーフにするかどんなデザインにするか配色をどうするかを決めるためにいろんなラグフレームを見ましたが、

たくさんのラグフレームを見てもある一つの悩みだけが解決しませんでした。

 

 

ラグの段差塗り分け問題

 

です。

 

ここのことです。f:id:rin_efficiency:20180306134837p:image

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この段差をどちら側の色に合わせるかでめちゃくちゃ悩んでしまいました。

何人かの人に意見を聞いたら

 

「どちらでもええわそんなん笑」

「そんなとこ誰も見ねえから安心しなって」

「サイコロで決めようぜ」

などの心強い意見をいただけました。

 

 

散々悩んだ結果、ここの段差はラグ側の色で塗ることに決めました。

 

決め手はこのボッテキアでした。

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まず、段差部分をマスキングして白塗装。

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その後、ヘッドの段差以外をマスキングし、段差とラグを白以外で塗装。

 

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こんな感じにすればより確実に段差を楽に塗装できるのではと考えてます。

 

始めに白以外で全て塗装してしまって、その上から白でヘッドチューブを塗装、というのもありなのですが、

 

下地に塗装、ではなく塗装の上からの塗装になってしまうのと、スプレーを無駄に使ってしまうので無しです。

 

自家塗装では業者に比べて強固に綺麗に塗装できないので、時間はかかってもより確実に丈夫に綺麗になるような方法をとります。

 

 

 

 

 

閑話休題

 

 

 

 

 

レーシングホワイトでの塗装の結果、こうなりました。

 

 

 

 

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電気の影響でクリームっぽく見えるのですが、

実際はまじで普通の白に近いです。

グレーの下地ではなく白の下地にするべきだったのかもしれません...

 

とりあえずは乾燥待ち。乾燥しきったらマスキングを剥がしてもう一つの色を塗装していきます。

 

 

 

 

塗装をやっているとやはり自家塗装の難しさを感じます。

 

しっかりとした塗装ブースの設置、エアブラシの購入などをしてもやはり業者委託の方が完成度は断然上ですね。

それすらしてないわけですから完成度が落ちるのは否めません。

 

塗装業者に頼むと、内側からの錆を防ぐためにフレームの内側にリン酸皮膜処理というものを施してくれるそうです。

 

 

 

このような処理も個人では難しそうなので業者に何万というお金を払って塗装してもらうのは妥当な値段ということですね。

 

 

進展があり次第また更新します。

 

塗装の続きはこれ。

ラグフレーム 本塗装続き クロモリ ラグ フレーム製作⑧ - クロモリと神社と革と